10日間でバッテリーが上がる

カテゴリー:整備日誌

車種 日産セレナ  年式 H24年8月  型式 DAA-HC26  走行距離 102677㎞

昨年12月に他社にて中古車を購入された際バッテリーを交換。お客様の使用状況は約10日に一度の割合で3~5キロ程度のショートトリップで使用されていた。

ある朝、エンジン始動を試みるも完全にバッテリーが放電した状態であり、他車からの電源供給により始動した。始動すればエンジンの調子はすこぶる快調で走行には全く支障のない状態であった。

それからさらに10日後、再度同じ症状が発生したため弊社へ点検依頼をされたため診断を開始した。

この車両はSハイブリッド車でバッテリーが2個搭載されており双方の電圧、充電量を測定したが14ボルト強と特に異常は見当たらず、またアクセサリー等もドラレコ、ナビを付けておられるがアクセサリーソケットからの電源供給で取り外しされている状態だった。

エンジンスイッチオフ、ドアを閉じた状態、全ての電装系オフでの暗電流測定数値は50㎜アンペア程度であり正常値より少し高い数値であったので漏電を点検測定した。

ルームランプ、フットランプ、オーディオ、ドラレコ、ドアロックアクチュエータ等細部に渡り点検したが異常は発見できなかった。しかしETC車載器が見当たらなかったことに気づきグローブボックス内部に取付けられている車載器を発見、まさかと思いキーを抜いた状態でもETCが作動していることを確認した。

そこでETCの電源を点検すると常時電源とアクセサリー電源が逆になっており常時ETCが作動状態になっていた。この状態で10日間放置すると完全放電するということであった。

対策としては、正規の配線を引き直し暗電流を測定すると10㎜アンペアまで下がりお客様に事情を説明後納車した。

その後、約1ヶ月経過しアフターフォローするとまるで別の車のようにすこぶる調子が良く、しっかりアイドリングストップも作動するようになったと喜ばれておりました。

 

 

 

 

笠井 利昭

部門/役職

会長

コメント

技術の最先端を求めて!社名を考えました。お客様や同業者からも称賛される会社を夢見ています、現在まだまだですけれど・・・。